認知症対応力向上のために、認知症研修を行いました。今年度は、国立病院機構熊本南病院の認知症看護特定認定看護師の栗原由貴美先生にお越しいただき、【認知症の人とのコミュニケーション】をテーマに、スマートフォンを使ったロールプレイングを行いました。患者役は、入院中の帰宅願望のある認知症の患者になりきり、看護師役は患者に、やさしく落ち着いた言葉かけやボディータッチ、笑顔で対応していました。観察役は、患者役・看護師役の行動や言葉かけをスマートフォンで撮影しました。その後、撮影した動画をグループで見ながら、認知症の人へのファーストタッチの方法や対応を振り返りました。今回の研修で、改めて認知症患者とのコミュニケーションは、看護技術の一つでもあり、認知症高齢者の特徴を理解して、対応する事の大切さを確認することができました。受講した方々からは、とても面白く、実際に現場ですぐに活用できる内容であったと、好評でした。

認知症マフの紹介もありました。認知症マフとは、毛糸で編まれた筒状の製品で、認知症の方の不安を和らげ、落ち着きを促すケア用品です。手を入れる筒の中や外側には、ボタン、リボン、ボールなどの様々な飾りやアクセサリーが付けられており、それらを触ることで視覚や触覚を刺激します。この「いじる(Twiddle)」行為が、安心感につながると言われています。